迎えた保護犬が懐いてくれません…。
“怖がりで慣れるまで時間がかかる”と分かって保護犬を引き取っても、愛くるしい犬のイメージと真逆な姿が続けば不安になりますよね。
「大丈夫!いつか慣れますよ」と言われても“懐いた姿が想像できない”。
私もそう思っていました。
しかし、成犬の保護犬を迎えて半年。
おすわりとトイレを覚えて、鼻先でツンと触れるような控えめなアピールをしてくれるようになったのです!
ここから先は、「本当に懐くの?」「保護犬はしつけできるの?」と悩んでいる方のために、迎えて半年後の様子と、愛犬の変化を紹介します。
成犬の保護犬でもしつけはできる?
ビクビク震えたり、ケージから出てこない姿を見ると「しつけなんて無理無理!!!」と思いますよね。
うちの子も、音や声に反応してブルブル震え、体にさわられるのも嫌がります。
それでも、迎えて半年がたつころに、トイレ、おすわり、お手、少しだけ意思疎通ができるようになりました。
「それって“しつけ”と言えるの?」という声が聞こえてきそうですが、人を避けて生きてきた元野犬は、“人と暮らせる”だけで100点!目が合ったら天才です!!
うちの子は倉敷市保健所出身の元野犬
うちの子は、推定年齢2歳で倉敷市保健所に収容された元野犬です。
収容後に病気が見つかり、2年間ボランティアさんのお家で暮らしていました。
わが家に迎えたのは2023年4月15日、4歳くらいの時です。
迎えてすぐの様子からは、しつけどころか懐く姿も想像できませんでしたよ。
【迎えてすぐの様子】
・目を合わすと逃げる
・ご飯を食べてくれない
・隅っこで固まっている
・音や声に反応して震える
保護犬を迎えて半年!懐いた姿が想像出来ない子に起きた変化
迎えた当初は私も、「いつになったら慣れるの?」「本当に懐いてくれるの?」と心配でした。
「大丈夫!いつか慣れますよ」の“いつか”っていつ!?ってなりますよね。
ここから先は、うちの子を迎えて半年後の姿をお見せしましょう。
食べなくて心配した子がご飯を催促
うちの子を迎えて1番はじめにぶち当たった壁は、“ご飯を食べない”です。
3種類のドッグフードをローテーション、トッピングの追加で少しは改善しましたが、効果があったのは最初だけ。
給餌量を1度で完食することは、ほとんどありませんでした。
食べるようになるどころか残す量が多くなり、手作りご飯をスタート。
これをきっかけに、隙間からこっそりキッチンを覗いたり、ご飯が欲しくておすわりとお手をするようになりました!
トイレは外派に!失敗はほとんどなし
個体差はありますが、1日に3〜5回の排泄ですむ成犬は、子犬に比べてトイレのコントロールがしやすいです。
トイレトレーニングのやり方は、詳しく紹介されているサイト様がたくさんあるので、ここでは省略させていただきます。
わが家の合言葉は「ちっち」と「ぷっぷ」。
朝は「ちっち行く?」と声をかけるまで、ドッグスペースでのんびりしています。
時間がくると開けてもらえると理解したようで、ドッグスペースの扉を噛んだり、引っ掻くこともなくなりました。
排泄の回数は、朝、夕方、寝る前の3回です。
トイレシートも準備していましたが、外派になったため今は使っていません。
たまにマットの上でおしっこをしてしまいますが、「トイレの場所を覚えてくれない」は人間の都合で、“シートを敷いていない”わたしの責任です。
人間の赤ちゃんがオムツを履き、成長とともにトイレで排泄する習慣を身につけるように、時間をかけて向き合いたいと思います。
控えめすぎるアピールが愛おしい
ドッグスペース、テーブルの下以外の場所でくつろぐ時間が増えました。
足を投げ出して横向きに寝ている姿は、リラックスしている証拠です。
とはいえ、音に反応してすぐに起き上がったり、人が動くと目を開けたりと、警戒している様子がひしひしと伝わってきます。
震えて不安そうな表情をしていた子が、足元で休み、鼻先がわたしにちょっとだけ触れる…。
甘えて擦り寄ってこないし、尻尾を振って喜ぶこともないですが、控えめなアピールが、たまらなく可愛いです。
リビングで過ごせるようになり、新しく“来客に吠える”という課題が生まれましたが、ドッグスペースの活用ですぐに解決できました。
人と一緒に歩けるだけで100点!
元野犬といっても「散歩が大好きで、準備すると喜ぶ子」もいれば、「出かけるのは最小限、家にずっといたい子」もいます。
うちの子は後者で、庭で排泄を済ませたら玄関へダッシュ!!
迎えてしばらくは、ほとんど散歩ができませんでした。
犬は毎日散歩が必要というイメージから、「散歩しないと運動不足になりそう」と心配になりますよね。
しかし、人を避けてお山で暮らしてきた野犬、警戒心の強い保護犬が、リードをつけて人と一緒に歩けるだけで100点です。
まずは、人や車があまり通らない夜の散歩からスタートし、家の敷地から出ることを目標にしました。
まとめ|迎えて半年。着実に距離が近づいていると実感
保護犬は懐かない、慣れないというイメージがあるかもしれません。
しかし、時間をかけて向き合えば必ず心を開いてくれます。
家族に慣れるペースは、子犬、成犬からの譲渡の違い、性別、家庭環境によって変わります。
それでも少しずつ信頼されていく過程に、幸せを感じられるのは同じです。
静かで落ち着いていて、無駄吠えもなく、鼻先でツンと触れる控えめなアピールも保護犬の魅力。
保護犬を迎えたいけど不安な方は、性格やお散歩の様子が分かるボランティア譲渡を考えてみてはいかがでしょうか。
わたし達の故郷、倉敷市保健所ボランティアteamKARのInstagramもチェックしてね。