飼い主を見つめ指示を待つ。ボールやディスクをキャッチして持ってくるだけでなく、「リード持ってきて〜」のかけ声で自分のリードをくわえてくる。
その子が保護犬だった知れば、きっと驚かれるでしょう。
「倉敷市保健所からワンコを迎えた里親さんインタビュー」では、保護犬を迎えた時から現在、暮らしの中での困りごとを紹介しています。
今回は、大好きなお姉さんに褒められることがうれしくて、「ぼくできるよ!」とドヤ顔でやって見せてくれる天才児!原田 礼君のお話です。
元野犬の保護犬も里親さんも幸せになったストーリーを、ぜひご覧ください。
どこの誰よりも愛されている。ぼくは1番!|原田 礼君
子どもの頃から、保護犬と暮らしてきた礼君のお姉さんは、新しい家族を迎えようと決めた時、真っ先に倉敷市の里親募集を調べ、ほかの子よりひと周り大きい礼君と出会います。
1度里親が決まったものの「やっぱり飼えない」と、ボランティア団体へ返されてしまった礼君。お姉さんとの出会いは、まさに運命のようです!
愛犬の名前 | 原田 礼君 |
推定年齢 | 2歳8ヶ月 |
我が家記念日 | 2021.6.23 |
先住犬・猫 | 猫のノンタン |
SNS |
子どもの頃から保護犬と暮らしていた
初代は、祖父母と暮らしていた飼育放棄のラブラドールレトリバー、2代目は、ブリーダー放棄犬のミニチュアシュナウザーを飼っていました。
ラブラドールレトリバーは、花ちゃん。ミニチュアシュナウザーは、ちゃっぴーちゃんという名前です。
2021年4月24日にちゃっぴーが亡くなり、それまで犬が居ない生活をしたことが無かったので、まずは近所で里親募集していないかを調べました。
「倉敷市保健所」「倉敷市保健所ボランティアteamKAR」「DogRibbon」の存在を知ったのはその時です。
礼君のお姉さんは、子どもの頃から保護犬と暮らしていたんだね!
そうですね。亡くなったちゃっぴーは、まだ1〜2歳前後だったにもかかわらず、ガリッガリの状態だった子を、当時6〜7歳だった兄が、ブリーダーから貰ってきました。
礼とは家庭内別居ですが、一緒に暮らしているノンタンも、道端で瀕死だった子を兄が保護した猫です。
やっぱり飼えないと返されてしまった子
礼君と出会った時のことを、もっと教えてほしいな!
DogRibbonは、倉敷市保健所に収容されている子犬・乳飲み子を引き受け、ミルクボランティアや譲渡会を行なっている団体です。
当時大学生だった私は、感染症拡大の影響で時間に余裕があり、「できる限り長い時間を一緒に過ごせる子犬の保護犬を、家族に迎えたい」という気持ちが大きかったため、DogRibbonに連絡を取ることにしました。
見学に行くと、コロコロな1ヶ月の子犬たちの中に、ひと回り大きな子が1匹。
どうやら、最初に決まった里親さんに「やっぱり飼えない」と、返されてしまった子だったようです。
私が、子犬たちに引っ張り回されている時に、一緒に行っていた母をチラッと見ると、膝にその子がちょこんとお座りして、撫でて〜撫でて〜と甘えていました。
勝手な想像だけれど、「ちっちゃい子たちも可愛いけど、僕を見て!僕を撫でて!ぼく!!!」と言っているように見えてしまって、素直で愛嬌たっぷりな姿に心を奪われました。
でも、「迎えるなら、もっとしっかり考えないと!」と思い、1度じっくり考え、覚悟を決めてから礼を迎えにいきました。
悲しい思いもしているけど、
礼君は、お姉さんに会うために、
DogRibbonに戻ってきたのかもしれないね。
一緒に泣いて夜泣きを乗り越えた
愛嬌たっぷりの甘えん坊!
とってもいい子なイメージの礼君。
おうちに来てからはどうだったの?
もうすぐ3歳になる今でも甘えん坊で、私が仕事から帰宅すると、扇風機のように尻尾をブンブン回して喜んでくれます。
でも、引き取ってしばらくは大変なこともありました。
まずうちに来て、3日目くらいから夜泣きがはじまり、それが2〜3週間。毎晩続きました。
お友達わんこが居なくて寂しかったのかもしれませんし、1度返されたこともあるから不安だったのかもしれません。
毎日抱っこして「礼のお家はここだよ〜」「一緒にねんねしようよ〜」「君はうちの子なんだよ〜」って声をかけながら一緒に泣いていました。
それを見た母は、ドン引きしていましたね(笑)
お姉さんやさしい(涙)
他にも、嬉ションを撒き散らした時期があったり、全力で壁と床をかじったこともありますが、それさえも愛おしいです。
お散歩が好きで、とびっきりの笑顔でこっちを向く姿に癒される反面、ビビりで、男性が苦手なので、お出かけをする時は少し神経を使います。
お姉ちゃんが大好きだもん「ぼくできるよ!」
礼君もお姉さんのことが大好きなのが伝わってくるね。
きっと、礼は「自分は、どこの誰よりもお姉ちゃんに愛されているんだ。ぼくは、1番なんだ」って自信満々なんだと思います!
「○○して欲しいなぁ〜」「かっこいいとこみたいな〜」と言うと、意図を汲み取ってくれますし、トリックや、ディスク、ボールのキャッチ教えると、なんでも楽しんで「ぼくできるよ!」ってドヤ顔でやって見せてくれる天才児なんです。
愛おしくて甘えん坊で、愛嬌の塊だと思っています!
礼君は、なんでもできてカッコイイな〜。
朝起きた時に、間近でぐっすり寝ている瞬間も、車のルームミラーをチラッと見ると、ミラー越しに、じっーと私のことを見ていた瞬間、目が合うとニコって微笑んでくれる瞬間……。
礼がうちに来てから、今日まで書ききれないほど、たくさんの幸せな瞬間がありました。
これからも、礼とたくさんの思い出を作っていきたいです。