保護犬は怖がりだとわかってお迎えしたけど、いざ一緒に暮らしてみると…
目も合わないし、隅っこでブルブル震えて、声もかけられない。
「このままずっと、心を閉ざしたままだったらどうしよう。」
そんな不安でいっぱいの毎日でした。
「そのうち慣れますよ〜。」なんて言われても、正直ピンとこない。
私も、まさに同じ気持ちでした。
でも、成犬の保護犬を迎えて半年。
最初は物音にビクビクしていた子が、今ではおすわりやトイレもちゃんとできて、鼻先でツンと触れてくれるようになったんです。
ここから先は、「こんなに怖がってるけど、うちの子ちゃんと心を開いてくれるのかな?」と不安になっているあなたへ、わが家の半年間のリアルな変化をお伝えしていきますね。
保護犬が心を開かない…その理由と最初にぶつかる壁
「うちの子だけじゃないんだ」と安心していただくために、まずは迎えてすぐのうちの子の様子をお見せします。
・目を合わすと逃げる
・ご飯を食べてくれない
・隅っこで固まっている
・音や声に反応して震える
警戒MAX!見ると逃げる、触ろうとすると震える

びっくりするほど画質の悪いこの1枚。
それもそのはず。
目が合うとすぐに逃げてしまうから、遠くからズームで撮るしかなかったんです。
そっと手を伸ばせば顔をそむけ、小さな物音にビクッと震える。
私が立ち上がるだけで、部屋の隅に隠れてしまっていました。
知らない場所、知らない人間、すべてが初めてで、怖くて怖くて仕方なかったんだと思います。
「仲良くなれるのかな…」 最初にぶつかったのは心の壁

まるで「私はここにいません」と言っているかのように、気配を消してじっと動かない。
その姿は、時間が過ぎるのをただ耐えているようにも見えました。
何より心配だったのは、迎えて最初の2日間、ごはんを口にしなかったこと。
あの時は、「このままで大丈夫かな…」と不安になりました。
でも今なら、あれが、「信じようとがんばっている途中」だったんだと思えます。
保護犬が心を開いたサインとは?半年後の変化
「大丈夫!そのうち慣れますよ」って言われても、「そのうちっていつなんですか…?」
わかります。私も、不安でした。
でも、大丈夫。時間はかかりますが、少しずつ、でも確かに、変わってくれるはずです。
ここからは、うちの子の“心を開いた姿”をお話ししますね。
どんなフードも残されて…ごはん迷子になった日々

それまで、どんなフードを試しても、トッピングを工夫しても…反応がいいのは最初だけ。
お皿に残ったドッグフードを片づけるたびに、
「どうして食べてくれないんだろう」
「ずっとこのままだったらどうしよう」
と、悲しくなりました。
食べるどころか、日に日に残す量が増えてきて、藁にもすがる思いで手づくりごはんをスタート。

そうしたら、なんと…!
初日から勢いよく完食してくれて、数日後にはおすわりして待ったり、よだれをポタポタ落とすようになったんです。
手作りごはんをきっかけに心の距離が縮まり、今ではドッグフードも完食できるようになりました。

「これまでの不安を返して」と言いつつ、本当は飛び上がるくらいうれしかったです。
鼻先でツン。「ちっち」のサインがうれしい

トイレだって、ちゃんと心が通じ合えば、少しずつ伝えてくれるようになるんだと実感しました。
声をかけるまでペットスペースで待っててくれたり、自分から「トイレ」って教えてくれるようになったんです。
わが家のトイレの合言葉は、「ちっち」と「ぷっぷ」。
朝は「ちっち行く?」の声かけで、ペットスペースからトコトコ出てきます。

排泄のタイミングは、朝、夕方、寝る前の3回。
それ以外のときは、立ち上がって鼻先でツンと触れて知らせてくれます。
たまに失敗もあるけれど、「言いづらかったかな?」と思ったら、怒る気持ちにもなれません。
だって、自分から教えてくれるようになった。それだけで、大きな成長だから。
人間の赤ちゃんも、オムツからゆっくりトイレを覚えるように…。
この子と一緒に、焦らず、少しずつ「できたね」を増やしていきたいと思っています。
足元に来てくれた、それだけで今日はいい日

「あっ、今リラックスしているな」そう感じる瞬間が、少しずつ増えてきました。
まだ回数は多くないけれど、自分からそっと近づいてきてくれることがあるんです。
足元でゴロンと横になったり、キッチンが見える場所まで出てきて周りを観察したり。
そんなふうに近くに来てくれる日もあれば、音にビクッとしてペットスペースに逃げ込んだり、人が動くだけで起き上がったりと、まだまだ警戒することも多いです。
でも、それでいいんです。
だってこの子は、数ヶ月前まで部屋の隅っこでブルブル震えて、ずっと固まっていたんですから。
それを思うと、足元に来てくれただけで、もう大きな一歩。
まだ時間はかかるかもしれない。
だけど、この子なりに歩み寄ろうとしてくれている。
だから私も、もっと仲良くなれる気がするんです。
犬は散歩がスキ?その思い込みを手放した

散歩が苦手で、迎えてしばらくは庭に出るのが精一杯でした。
トイレを済ませたら玄関へダッシュ。
うちの子は、人を避けて暮らしてきた元野犬。話し声や車の音に怖がるのも、無理のないことです。
頭ではわかっていたつもりでした。
でも、「犬って散歩がスキ」というイメージがどうしてもあって、「ちょっとでも歩こうよ」と、リードを引っ張ってしまう…。
そんな日もありました。
だけど、よくよく考えてみたら、首輪もリードも、人と歩くことさえも、この子にとっては全部はじめてだったんですよね。
ビビリな保護犬が、リードをつけて人と一緒に歩けるだけで100点なんだ。
そう思うようになってからは、「いつか楽しく散歩ができたらいいね」と、心の中で声をかけながら、一緒に歩けるようになりました。
まとめ|すぐに心を開かない保護犬と、一歩ずつ近づけた半年

この半年、毎日が手探りでした。
懐いてくれないことに落ち込み
変化がなさそうで不安になり
思わず「うちの子は特別にビビリなのかも」なんて思った日もあります。
でも少しずつ、確かに変わっていく姿に気づくたび、「この子のペースでいいんだ」と、心に余裕を持ってるようになりました。
もし今、あなたが「うちの子、ちゃんと心を開いてくれるかな…」と不安に思っていたら、大丈夫。
焦らず、比べず、この子だけのリズムを見つけていけばいい。
昨日より、ちょっと近くに来てくれた
今日、鼻先でツンと触れてくれた
そんな小さなサインは、ぜんぶ心を開いている途中のサインなんだと思います。
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