「中型犬って、室内で飼えるのかな?広さとか、やっぱり大変…?」
そんなふうに悩んでいる方に向けて、我が家の暮らしをふり返りながら、実際に感じたことや工夫してきたことをまとめました。
2階リビングの広いお家で、自由にのびのび暮らしていたコテツ。
そして、今のお家で専用スペースをつくって暮らしているレイン。
2匹の中型犬との暮らしから見えてきた、リアルな室内飼いの様子をお届けします。
中型雑種・保護犬のうちの子紹介

名前:コテツ
体重:17kg
コマンドもバッチリこなすお利口さん。
穏やかで空気をよめる男の子。

名前:レイン
体重:15kg
嫌なことが顔にでちゃう気分やさん。
のんびりマイペースな女の子。
コテツもレインも、倉敷市保健所に収容されていた元野犬で、どちらも同じボランティアさんから譲渡してもらいました。
どちらも中型の雑種で、保護犬というのは同じ。
でも、性格や迎えたときの環境がちがったので、室内での過ごし方にもちがいがありました。

次のパートでは、2匹がそれぞれどんなふうに暮らしていたのかを紹介していきます。
室内フリーでのびのび暮らしたコテツ
コテツは、2017年から2021年まで一緒に暮らしていた、お空組の男の子です。
当時暮らしていたのは、2階にリビングのある6LDKのお家。
ここでは、室内フリーで自由に過ごしていた頃のコテツの様子をお届けします。
室内フリーでも落ち着いて過ごせた理由

コテツは、コマンドやアイコンタクトもバッチリ。私たちの話もよく聞いて、落ち着いてすごせる子でした。
日中はリビングで自由に過ごし、夜だけケージに入るスタイル。
「ここは寝る場所」と、コテツ自身もしっかり覚えていました。
留守番は、1日4〜5時間ほど。
いたずらすることもなく、ひとりの時間をのんびり楽しんでいました。
トイレ問題、どう解決した?
最初は、市販のトイレトレーを使っていたんですが、どうしても飛び散ってしまって…。
中型犬サイズになると、おしっこの勢いも量もあるし、トレーの掃除もなかなか大変です。
そこで、いろいろ試してみた末にたどり着いたのが、車のトランク用トレイ+トイレシートの組み合わせ。
広めのスペースにしたことで、真ん中でできるようになり、掃除もぐっとラクになりました。
安心して使えるトイレができて、気持ちにも余裕がうまれました。
専用スペースで安心を大切にしたレイン
コテツが亡くなったあと、私たちは引っ越しをして、今のお家でレインを迎えました。
新しいお家は3LDK。
以前よりコンパクトになりましたが、それでも、中型犬と一緒に暮らしていて「狭い」と感じたことはありません。
間取りや生活スタイル、ワンコの性格も違う。ここでは、暮らしの違いをふり返りながらお届けします。
中型犬の暮らし「一部屋」でも大丈夫かも?

レインは、リビングの一角につくった専用スペースで過ごすことがほとんど。
半畳ほどの小さな場所ですが、どうやらそこが一番落ち着くようです。
リビングから移動するのは、お外に出るときくらい。
他の部屋に行こうとすることは、めったにありません。
レインと暮らすようになって、「広さや部屋数って、そんなに必要ないんだな」と感じるようになりました。
トイレは外派、家の中もスッキリ
レインは、トイレシートでも上手にできていたのですが、徐々に「外派」になっていきました。
お散歩が苦手なので、おしっこもうんちもお庭で済ませるスタイル。
「外でしかしないと困るのでは…?」と不安に思うかもしれませんが、成犬になると排泄の間隔が長くなるので、留守番中も心配いりません。
室内にトイレを置いていなくても、失敗はなし。
誰かが近くにいるときは、鼻先でツンっと合図して、「トイレに行きたいな」と教えてくれます。
レインにとっては、外で排泄するスタイルが一番心地よかったみたいです。
ケージって必要?中型犬の室内飼いで感じたメリットと失敗談
ケージって、なくてもいいような気がしていました。
でも今は「ワンコにとって安心できる場所になるんだ」と感じています。
一方で、思い込みって危ないな…と感じた苦い失敗もありました。
中型犬の室内飼いにケージは必要?

「中型犬だし、広い場所で自由にさせてあげたほうが、ストレス少ないんじゃないかな?」
私も最初は、そんなふうに思っていました。
でも、来客のときに、ふと気づいたんです。
ケージや専用スペースにいるときは、知らない人が入ってきても吠えないということに…。
吠えなくてすむ=ワンコにも人間にもストレスがない。
それ以来、私はケージや専用スペースがある方が、お互いに安心できるんだと考えるようになりました。

フレンドリーな子や性格によっては、ケージが必要ないケースもあると思います。
専用スペースがあって助かった!と感じた場面

「なくてもなんとかなるかも?」と思っていたケージやクレート。
でも、実際の暮らしの中で「やっぱりあってよかった!」と感じた場面がいくつもありました。
とくに印象的だったのは、こんなときです。
インターホンが鳴ったら「ハウス」のコマンドで待機。吠えることもなく、静かに過ごせます。
静かすぎて、「えっ、犬がいるの?どこ?」と言われることも…。
クレートに慣れていると、移動がスムーズ。知らない場所でも落ち着いていられます。
避難所や車中泊でも、ケージやクレートはワンコの“安心できる居場所”になります。

たとえ普段は使うことが少なくても、“入れる練習”をしておくことが大切だと実感しました。
うちでの“失敗例”とそこから得た教訓

じつは、1度だけケージでの大きな失敗があります。
それは、台風が直撃した日の夜のこと。
いつも通りコテツをケージに入れて、私たちは寝室へ。
ところが翌朝リビングに行くと、コテツは口から流血、部屋はおしっことうんちで大惨事……。
ケージの扉をこじ開けて脱出したような形跡もありました。
風の音が怖くて怖くて、どうにかして逃げたかったんだと思います。
「寝る時はケージでOK」だと思い込んでたけど、その日の状況によっては、別の選択肢が必要なんだと痛感しました。

それ以来、天候が荒れそうなときは、リビングで一緒に過ごすようにしています。
中型犬の室内飼い|気をつけたことは?
室内で暮らすとなると、思った以上に気をつける場面が多くあります。
たとえば、キッチン。
誤飲ややけどが心配だったので、我が家ではゲートで侵入を防止していました。
でも、もっと気をつけるべきだったのがテーブルの上。
ある日、夕飯に用意していたステーキを、目を離したすきにペロリ!
楽しみにしていた夫は、空っぽのお皿を見て思わず絶句…。
体格の大きい中型犬なら、椅子に登らずともヒョイっと届いてしまうんですよね。
それ以来、食事中も「目を離さない」を徹底するようになりました。
中型犬と暮らしてわかった。“狭くても大丈夫”な理由

レインが過ごしているのは、約12畳のリビングダイニング。
決して広々とはいえませんが、中型犬と暮らしていて「狭い」と感じたことは一度もありません。
というのも、レインはバタバタ走り回るタイプではなく、のんびりと過ごすのが好きな子。
私たちがそばにいてもいなくても、まったりマイペースにくつろいでいます。
リビング以外の部屋に行こうとすることもほとんどなく、生活はこの空間だけでじゅうぶん成り立っています。

「狭いとかわいそうかな?」って心配してたのは、たぶん私だけ。
レインを見てると、むしろ安心してるみたいです。
中型犬の室内飼い|よく聞かれることとその答え
- Q中型犬って何kgくらい?
- A
動物病院などでは「10kg以上25kg未満」とされることが多いようです。
ちなみに、我が家のコテツは17kg、レインは15kgでした。
- Qどのくらいの広さが必要?
- A
中型犬との暮らしに、特別広いお部屋は必要なさそうです。
実際うちのレインは、ひと部屋(約12畳)だけでも、のびのびマイペースに過ごせています。
レインにとっては、広さよりも“安心できる場所”があることの方が、ずっと大事みたいです。
- Qケージやクレートは必要?
- A
不要な場合もありますが、我が家は「あってよかった!」と実感しています。
来客時や外出時、災害時など、いざというときのためにも、ふだんから慣れておくと安心ですよ。
- Q散歩だけで運動は足りる?
- A
うちの子の場合は、朝晩の散歩でじゅうぶんでした。
怖がりなのでお外を歩くよりも、ウッドデッキで日向ぼっこする方が落ち着くみたいです。
- Q雑種って飼いやすい?
- A
賢くて、無駄吠えもなく、落ち着いていて、個人的にはとても飼いやすいと感じています。
でも、慣れるまでは大変なことも多かったです。
焦らずじっくり向き合えば、最高のパートナーになりますよ。
まとめ|中型犬と室内で一緒に暮らして感じたこと
中型犬を室内で飼うって、なんとなく「大変そう」「広さが必要そう」って思ってしまうかもしれません…。
でも実際は、
- 走り回れる広さがなくても大丈夫
- 安心できる居場所があれば落ち着いて過ごせる
- ケージや専用スペースがあるとお互いラクになる
……など、「こうじゃなきゃ」の思い込みを手放してみることで、わたしたちにとってもちょうどいい暮らし方が見つかりました。
もちろん、ワンコの性格や家庭の環境によって合うスタイルはそれぞれ違います。
だからこそ、「うちの子には、どんな暮らし方が心地いいかな?」と観察しながら、その子に合ったスタイルを見つけていくのが大切なのかなと思っています。
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かわいいお写真たっぷりで、癒されながら読むことができました♡
広くて自由な方がいいようなイメージがありましたが、必ずしもそうではないのですね!勉強になりました♪