
保護犬を迎えたけど、ほとんどご飯を食べてくれません…。
幸せにしたくて迎えた保護犬が、ご飯を食べてくれないと、不安な気持ちでいっぱいになりますよね。
でもじつは、「保護犬がご飯を食べない」というのは、めずらしいことではありません。
この記事では、わが家の保護犬「レイン」がご飯を食べられるようになるまでに試したこと、そして、手作りご飯とドッグフードを“無理なく併用する工夫”についてお伝えします。
「毎日の手作りご飯は大変そう」
「ドッグフードを食べなくなるんじゃないの?」
「甘やかすだけじゃないの?」
そんなふうに感じた方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
保護犬がご飯を食べない理由
保護犬を迎えた直後に「ご飯を食べてくれない…」というのは珍しくありません。
理由として考えられるのは、次の2つです。
・知らない人や初めての環境に警戒している
・怖くて動けないほど緊張している
▼ボランティアさんの投稿なんですが、ほんとこんな感じなんです。
このような場合でも、数日であれば様子を見ても大丈夫。
自分から動き出すのを待ち、まずは「怖くない・おいしいものが食べられる場所」だと知ってもらいましょう。

もし何日も食べずぐったりしているときは、無理せず獣医師に相談してくださいね。
保護犬がドッグフードを食べないとき、ローテーションで解決できる?
ドッグフードを食べないとき、メーカーや味を変えてみるのもひとつの方法です。
実際、フードのローテーションで食べてくれるようになるケースもあるそうです。
ローテーションは効果的?メリットと注意点を整理!
「この子は何をあげたら食べてくれるの…?」と不安になったとき、獣医師の先生にすすめられたのが「フードローテーション」です。
これは、2〜3種類のドッグフードを順番に与えて、飽きを防ぐという方法。
フードの風味や食感が変わることで、興味を持って食べてくれる子もいるそうです。
試すときは、次のポイントを押さえておくと安心です。
・フレッシュなうちに食べ切れる小袋タイプがおすすめ
・ローテーションは2〜3種類までに絞る
・開封後は風味が落ちやすいので、保管方法にも気をつける
何でもかんでも次々と変えるのは逆効果。
かえって「もっとおいしいのが出てくるかも?」と、選り好みが激しくなることもあるので注意が必要です。
試してみた結果…うちの子には合いませんでした

残念ながら、うちの子にはローテーション作戦は合いませんでした。
最初の数日は食いつきがよくても、徐々に残す量が増えていく……。
いつまでも残ったままのドッグフードを見て「お皿が空っぽになる日はくるのかな…」と、肩を落としていました。

ローテーションで食べてくれるようになる子もいるので、まずは試してみてくださいね。
手作りご飯で「食べない悩み」がうそのように消えた話
わが家ではその後、手作りご飯を試してみたところ、信じられないほどの変化がありました。
この章では、そんな“ご飯を楽しみにするようになった体験”についてお話しします。
実は迷いもあったけど、やってみたら想像以上の変化が

ローテーションでも食べてくれなかった、わが家の保護犬レイン。
おいしそうに食べる顔が見たい一心で、思い切ってはじめたのが手作りご飯です。
でも、最初は迷いました。
「素人の手作りで大丈夫?」
「栄養バランスとか崩れない?」
「ずっと続けられるかな…?」
ものすごく不安だったのに、なんと初日から驚きの変化が起きたんです。
器に顔を近づけたレインは、迷うことなくパクパクと食べ始め、あっという間に完食!
空っぽになった器をペロペロ…そして、「もうないの?」とでも言うように私の顔をチラリ。
それを見たとき、「明日もがんばろう」そんな前向きな気持ちになりました。
よだれがポタポタ。毎日のご飯が「楽しみな時間」に

それからは日を追うごとに、レインの食への反応がどんどん変わっていきました。
私が、キッチンに立つだけで「ご飯かな?」とソワソワするようになり、時にはよだれをポタポタ落としながら待っている姿も。
「この子は食べない子なんだ」と思っていたのに、今ではご飯の時間が1日の楽しみのひとつになっています。
私自身も、「ちゃんと食べてくれる安心感」「おいしそうに食べる姿のうれしさ」に、気持ちがすごくラクになりました。
ドッグフードと手作りご飯を“いいとこ取り”している理由
手作りご飯にしてから、レインはご飯の時間が楽しみで仕方ない様子。
そんな姿を見るたび、私も自然と笑顔になってしまいます。
でも正直、最初は「ドッグフードを食べなくなったらどうしよう…」という不安もありました。
ところが実際は、手作りをきっかけにご飯の時間が“信頼とよろこびの時間”に変わっていき、ドッグフードもちゃんと食べきれるようになったんです。
今では、朝はドッグフード・夜は手作りという併用スタイルが、わが家にとってちょうどいい形になっています。

ここからは、そんな併用スタイルを選んだ3つの理由をご紹介します。
ご飯の時間を楽しみにする姿が、何よりのごほうび

ごはんだ!ごはんだ!今日はなにかな?
私がキッチンに立つと、そわそわと落ち着かなくなったり、自分からおすわりしてアピールしたり…。
調理中にそっと前足で「チョンチョン」と触ってくることも。
「早く食べたいな」と気持ちを伝えてくれる…。ご飯の時間が、私とレインの距離をぐっと縮めてくれたと感じています。
手作りご飯とドッグフードの併用で「がんばりすぎない」が叶う

毎日の手作りご飯。
よろこぶ顔が見られるのはうれしいけれど、正直、毎日かんぺきに続けるのはとても大変です。
私たち飼い主も、体調がすぐれない日や仕事でクタクタの日は、お惣菜を買ったり、外食で済ませたりしますよね。
それと同じように、愛犬のご飯だって、「今日は無理せずドッグフードで」そんな日があってもいいんです。
そうやって心にゆとりを持つことが、手作りご飯を無理なく続けるための理由のひとつだと感じています。
「もしも」のときに備えて、ドッグフードも食べられるように

手作りご飯をよろこんで食べてくれるようになると、「もうドッグフードはいらないかも…?」と感じる方もいるかもしれません。
でも、非常時の備えとしてドッグフードを食べられるようにしておくことは、実はとても大切です。
災害時や緊急時には、手作りご飯を用意できないこともありますし、食べ慣れたフードが手に入らないことも…。
手作りとドッグフードをふだんから併用しておくことは、大切な家族の“もしも”に備える、やさしい選択肢なのです。
私が手作りご飯で気をつけている3つのこと
わが家では、こんなふうに「無理しすぎず」「楽しみながら」手作りご飯を続けています。
さいごに、そんな日々の中で、私が意識していることを少しだけご紹介しますね。
①楽しくできる範囲
「作らなきゃ…」ではなく、できるときだけ作る。
そんな気持ちで、ゆるく気楽に続けています。
②乾物を常備しておく
高野豆腐やひじきなどは、買い物に行けないときのお助けアイテム。
少しストックしておくだけで、気持ちがラクになりますよ。
③余裕のある日に、新しい食材を
初めての食材は、ちょっぴり慎重に。
じっくり様子を見られる日に試すと安心です。
参考にした書籍「犬ごはんの悩み相談室」

手作りご飯をはじめるときに参考にしたのが、須崎恭彦先生の「犬ごはんの悩み相談室」です。
「手作りってむずかしそう」
「栄養が足りるか心配」
「病気になったらどうしよう」
そんなモヤモヤを、獣医師の視点でやさしく、ていねいに解消してくれました。
与えてはいけない食材やごはんの量はもちろん、具体的なレシピやトッピングの工夫も豊富で、実践にも役立ちます。

「何からはじめればいいの?」という方に、ぜひ読んでみてほしい一冊です。
保護犬の「食べない」に向き合う、よくある質問
- Q保護犬がご飯を食べてくれないとき、どうしたらいい?
- A
警戒心の強い保護犬は、新しい環境によるストレスで食べなくなることもよくあります。
人がいなくなると食べることもあるので、無理に食べさせようとせず、そっと見守ることも大切です。
まずは、安心できる環境づくりを意識してみてくださいね。
- Q手作りご飯とドッグフードは併用しても大丈夫?
- A
もちろん大丈夫です!わが家でも朝はドッグフード、夜は手作りという形でゆるく併用しています。
「そのお家に合ったスタイル」がいちばん。無理なく続けられる方法を見つけてくださいね。
- Q手作りご飯に慣れると、フードを食べなくなりませんか?
- A
じつは私も、そこが一番の不安でした。
でも、「ごはん=楽しい時間」という信頼関係ができてからは、ドッグフードも残さず食べてくれるようになったんです。
もちろん個体差はありますが、まずは気負わず試してみることをおすすめします。
- Q毎日手作りって大変そう。続けられるでしょうか?
- A
正直に言えば、毎日完璧に作るのはしんどいです。
だから私は、「できる日にだけ・楽しくできる範囲で」と決めています。
朝はドッグフード、夜だけ手作りにしたり、乾物を使ったり…。
そんなふうに“がんばりすぎない”方法で、もう1年以上ゆるく続けられています。
まとめ|手作りご飯をきっかけに変わったこと
手作りご飯をはじめて1年。
ご飯を残していたのがウソのように、今ではドッグフードもちゃんと食べてくれます。
「もしかして、うちの子はわがままで私が試されてた…?」
なんて思うこともありますが、たとえそうだったとしても、手作りご飯をきっかけに、少しずつ心の距離が縮まり、信頼関係が深まった…。そう感じています。
無理せず、少しずつ、できることからで大丈夫です。
この記事が、「保護犬を迎えたけれど、ご飯を食べてくれない」と悩んでいる方のヒントになったらうれしいです。
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